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心と体に香るエッセンス…

特集~呼吸器疾患に伴う呼吸困難への鍼灸アプローチ③

2017年2月14日

咳が止まらず息苦しい…。

夜中に咳で目が覚め、ぐっすり眠れない…。

痰が切れずに息苦しい…。

ちょっと動いただけで息苦しい…。

息苦しくなるから外出できない…。

仕事や家事、育児などの日常生活にも支障をきたしている…。

慢性の呼吸器疾患があると、呼吸のトラブルだけでなく、

長期間に渡って生活も制限され、精神的ストレスも大きい。

 

 

<胸郭>

左右12本の肋骨と、背骨と、胸骨、そして横隔膜と肋間筋。

これらを合わせて『胸郭 きょうかく』という。

肺はこの胸郭の中におさまっている。

肺は自分で動かすことができない。

横隔膜という筋肉が主体となって、胸郭を動かすことにより、

肺をふくらませたり、しぼませている。

横隔膜は24時間無休でも平気な筋肉構造になっている。

 

 

全速力で走った後や呼吸にトラブルがあると、

もっと空気を吸おう!吐こう!と、胸郭をより動かそうとする。

このときに助っ人となるのは呼吸補助筋。

 

 

努力して空気を吸うときにサポートする筋肉は10個以上!

これらの筋肉が働くと、胸郭も肺もさらに拡がり、

より多くの空気が肺に入ってくる。

努力して空気を吐くときにサポートする筋肉も10個近くある!

これらの筋肉が働くと、胸郭も肺もさらにせばまり、

より多くの空気が肺から出ていく。

 

 

呼吸補助筋のほとんどは、関節を動かすことがメインの仕事で、

年中無休の筋肉構造にはなっていない。

そのため、呼吸で年中稼働していると、筋疲労を起こす。

筋肉のコリや痛みを感じるだけでなく、

筋肉に弾力性がなくなり、

胸郭を動かす補助が充分にはできなくなる。

つまり、努力性の呼吸をしても、

より多くの空気を吸ったり吐いたりすることができない。

 

 

では、呼吸補助筋をいくつかご紹介しよう。

まずは、努力して吸うときのサポート軍団!

 

 

<僧帽筋の上部線維>

僧帽筋(そうぼうきん)の上部線維(オレンジ)。

イラストでは左だけだが、もちろん右にもある。

本来、肩を上げる筋肉。

頭蓋骨(うなじ)と首の骨から、鎖骨についている。

肩が上がると胸郭も肺も上に拡がり、空気をさらに吸える!

ただし、休みなく呼吸に使っていると、筋疲労で肩こりとなる。

 

 

<胸鎖乳突筋>

胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)は本来、首を曲げる筋肉。

胸骨と鎖骨から、頭蓋骨(耳の下)についている。

この筋肉が働くと胸郭も肺も上に拡がり、

吸うときのサポーターにもなる。

ただし、呼吸に年中頼られると筋疲労を起こし、

慢性的な首こりになる。

 

 

<最長筋>

直立姿勢を保つために、背骨にはたくさんの筋肉がついている。

そのうちの1つ、最長筋(さいちょうきん)。

メインの仕事は背中を伸ばすこと。

背中をそらすことにより胸郭と肺を広げ、

吸うときのサポーターにもなる。

この筋肉も年中呼吸に頼られると筋疲労を起こし、

慢性の背中こりになる。

 

 

さて、次は空気を努力して吐き出すときにサポートする筋肉を紹介!

 

<腹直筋>

腹直筋(ふくちょくきん)は背中を丸めるときに働く。

腹圧がかかるので、空気を履くときに胸郭と肺をしぼめやすい。

やはり、呼吸や咳こみ、排痰(痰を出すこと)で使いすぎると、

筋肉痛になる。

 

 

<内腹斜筋、外腹斜筋>

イラストでは右に内腹斜筋(ない・ふくしゃきん)(青)、

左に外腹斜筋(オレンジ)があるが、どちらも左右両方にある。

これらの筋肉も腹直筋と同じような働きをし、

吐くときの助っ人にもなる。

 

 

慢性の呼吸器疾患では、呼吸補助筋の筋疲労をとり、

胸郭の動きを拡大することが大切。

それが肺の動きの拡大となり、

楽な呼吸、楽な咳、楽な排痰、楽な動作に結びつく。

 

 

最終回の次回は、17年間呼吸疾患をわずらっている

Tさんへの鍼灸治療をご紹介!!!

呼吸補助筋の筋疲労に対して、鍼治療をしています。

今までの特集ブログの中で、一番とっつきにくく、

わかりにくいテーマですが、

もうちょっとおつきあいください!

 

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