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カテゴリー:東洋医学ってなに?

特集~五臓六腑の力が鍼灸治療を活かす⑥~腎と膀胱

2017年8月04日

腎臓の働きといえば、尿の生成。

腎臓には1分間に約500~700mlの血液が入り込み、

濾過(ろか)される。

濾過量は、1日150ℓ。

そのうちの99%は体に必要な物として再吸収され、

残りの1%(約1.5ℓ)が尿として膀胱へ送られる。

 

 

東洋医学の『腎』には、他にも多くの働きがある。

一番重要なのは、精(せい)を蔵していること。

精には、『先天の精』と『後天の精』がある。

両親から受け継いだ『先天の精』によって、

胎児の体が形成され成長する。

そして、この世に生れ出ると、先天の精は腎におさまり、

発育・成熟・生殖という生命活動をスタートさせる。

そのときには、両親から『精』は補充できない。

口から取り込んだ飲食物から『後天の精』は作り出され、

『先天の精』に『精』を補充している。

『精』って栄養源のようなエネルギーのようなものかなぁ…。

 

 

赤いラインは、『足少陰腎経 あし・しょういん・じんけい』という経絡。

足の裏から始まり、下肢内側、体幹前面を上り、鎖骨の下で終わる。

経絡上にツボは片側27個。

腎にもつながり、泌尿器の症状を治すときには、

この経絡のツボに鍼やお灸をする。

 

 

生理痛や生理不順、更年期症状、不妊症など婦人科の症状にも、

この経絡のツボをよーく使う。

腎のエネルギーが衰えれば、生殖器の機能も衰えやすい。

子宮や卵巣の機能アップには、腎の活性化は不可欠なんだなぁ…。

足少陰腎経のツボに鍼やお灸をして、

腎、そして子宮と卵巣の機能の底上げをはかる。

男性の更年期症状や不妊症など生殖器のトラブルでも、

同様に、この経絡のツボを使って、

腎、そして精巣の機能アップをはかる。

これらは東洋医学独自のアプローチであり、

これらの症状があるからといって、

腎臓の病気があるわけではない。

 

 

 

 

腎は耳と連結している。

これも東洋医学独自の見解。

突発性難聴や急性耳鳴りなど耳の症状には、

耳周辺のツボだけでなく、

腎のエネルギーを補充するツボにも鍼やお灸をする。

 

 

腎と表裏関係にあるのは、『膀胱』。

腎臓で生成された尿は、毎分約1mlずつ膀胱へと送られる。

膀胱は伸縮性に富む筋性の袋で、

容量は300~500ml。

尿が150~300mlくらいたまると尿意を感じるが、

脳の指令でがまんできる。

400mlくらいたまると尿意が高まり、

トイレに行きたくなる。

 

 

赤いラインは、『足太陽膀胱経 あし・たいよう・ぼうこうけい』。

東洋医学でも膀胱の働きは蓄尿と排尿であり、

膀胱炎など泌尿器の症状には、この経絡のツボを使う。

 

 

この経絡の注目する点は、位置だと思う。

目の内側から始まり、額、頭頂と上り、

後頭部、体幹後面(ここでは2列になる)、

下肢後面と下り、足の小指で終わる。

体の中心にあり、頭のてっぺんから足先まで通る経絡は、

これしかない。

ツボは片側67個!

とーっても多い!

目、後頭部、背中、腰、下肢だけでなく、泌尿器や生殖器など、

治療対象となる疾患は多岐に渡る。

 

 

 

 

もう1つ注目する点は背中からお尻にかけてのツボ!

 

 

 

 

 

ツボ・モデル君の背中。

左側の黒線2本が、足太陽膀胱経。

右の黒線を見てほしい。

上から、肺兪、心兪(しんゆ)、1つ飛ばして肝兪、胆兪、

脾兪、胃兪、三焦兪(さんしょうゆ)。

あっ、肺兪が写っていなかったなぁ…。

すみません。

 

 

 

 

そして、腎兪、大腸兪、小腸兪、膀胱兪。

足太陽膀胱経のツボを使って、11個の臓器にも働きかけられる!

それだけ重要な経絡だと思う。

 

 

ヤッター!

特集がやっと終わったぞぉー!

関係する東洋医学本と鍼灸本を読みあさり、

各臓器の何の働きを取り上げるか考えに考え、

いざ下書きを始めると、まとまらない…。

う~ん、う~ん、う~ん、もう頭が回らない…。

明日、考えよう…。

このパターンを何回も繰り返し、時間がかかっちゃったなぁ。

 

 

うだるような暑さの中、小難しいブログに何回もつきあっていただき、

ホントーに、ホントーに、ホントーに、ホントーにありがとさんです。

今回の特集では、たくさんの疾患が出てきました。

治療の選択肢の1つに、鍼灸も加えてもらえたらなぁ…と思います。

あぁ、しばらくは軽いノリのブログが書きたい………。

 

特集~五臓六腑の力が鍼灸治療を活かす⑤~肺と大腸

2017年7月30日

 

中国最古の医学書『黄帝内経 こうていだいけい』。

頭脳明晰な『黄帝』という皇帝と、

その師である岐伯の問答形式で書かれている。

 

 

五臓六腑の各々の機能と相互関係について、黄帝が尋ねた。

岐伯は、五臓六腑の働きを宮廷の官職に例えて説明した。

心(しん)(=心臓)の働きを例えるならば、『君主の官』。

心は血液を全身に送るだけでなく、

生命活動と精神活動をつかさどる『神 しん』を蔵し、

臓器の中で一番重要な機関をになっている。

 

 

肺の働きを例えるならば、『相傅(そうふ)の官』。

君主(=帝王)を補佐して政務を処理する最高の官職。

肺はすべての気(=エネルギー)をつかさどり、

臓器や器官、組織などあらゆる生命・生理活動を調整しながら、

心をサポートする。

 

 

 

赤いラインは、『手太陰肺経 て・たいん・はいけい』という経絡。

胸から始まり、腕の前面を下り、親指で終わる。

経絡上にツボは片側11個。

この経絡は肺にもつながっている。

東洋医学でも、肺の機能の1つに呼吸があり、

鍼灸治療では風邪など呼吸器系の症状を治すときに、

この経絡上のツボをよーく使う。

 

 

オレンジ色は『大胸筋』という筋肉。

胸骨と鎖骨と肋骨から、腕の骨についている。

首・肩こりの方はこの筋肉もこりやすい。

 

 

 

 

 

手太陰肺経のツボ、雲門(赤矢印)と中府(黄緑色矢印)は、

この筋肉の上にあるので、

コトーは首・肩こりの鍼灸治療でもよーく使う。

 

 

肺と表裏関係にあるのは、『大腸』。

大腸の働きを例えるならば、『伝導の官』。

伝導とは、上に接して下に伝えること。

消化・吸収された飲食物のカスは、小腸から大腸へ送られ、

水分が吸収され、便となって肛門に送られる。

 

 

赤いラインは『手陽明大腸経 て・ようめい・だいちょうけい』。

人差し指から始まり、腕の外側(=親指側)を上り、

鼻の下から反対側の小鼻の横で終わる。

左右の経絡は鼻の下で交差する。

こんな経絡は珍しい。

ツボは片側20個。

 

 

この経絡は大腸にもつながっているが、

親指の腱鞘炎や肘のトラブルを治すときに、

コトーはこの経絡のツボをよーく使う。

鼻のトラブルのときにも、小鼻の横のツボを使うなぁ…。

 

 

おぉーっ、特集ブログも12個の臓器のうち、残るはあと2つ!

あと2つったらあと2つ!

いやぁ~、このテーマは難しすぎて、簡潔に説明ができず、

申し訳ない…。

コトーが五臓六腑について語るのは100年早かったなぁ…と

痛感している。

でも特集の最終回もがんばるぞっ!

さぁて、おまけの話。

 

 

1ヶ月ほど前、このポーズでストレッチをしながら眠ってしまった。

1つのストレッチに1分もかけていないのに…。

30年間続けているから、床に顔がつき、すぐ眠れちゃうんだなぁ。

目が覚めたらおなかまで床につき、

タコやイカみたいに体がぐにゃぐにゃになっていた。

体を動かせない!

まずい!

ストレッチをしすぎた!

 

 

腕で床を押しながら上半身を起こし、

横に開ききった脚を手で持ち上げて、前に移動させた。

なんとか立ち上がれ歩けるが、お尻と太ももの裏の筋肉が痛い。

 

 

本来、痛みが生じるまで筋肉が伸ばされると、

体の防衛機構である『伸張反射』が働く。

伸ばされた筋肉が無意識に縮まり、筋肉の損傷を防ぐ。

コトーの爆睡に、この反射は太刀打ちできなかったんだなぁ…。

 

 

筋肉の損傷なので、横になって筋肉の回復を待つしかないと思うが、

お尻が敷布団にあたると痛い!

痛いから筋肉が硬く緊張する!

鍼でゆるめるとしばらくはいいが、

日中、筋肉を使わないわけにはいかないので、痛みがぶり返す!

3週間ほど、この負のスパイラルが続いた…。

 

 

当鍼灸院に来られた方には、

「へぇ~、ストレッチしながら寝ちゃう人がいるんだ」

と、あきれられた。

「タイマーをかけながらストレッチしないとね」

おっ! それはいい考えだ!!!

あっ! タイマーを掛ける前に寝ちゃったらどうしよう…。

 

特集~五臓六腑の力が鍼灸治療を活かす④~胃と脾

2017年7月13日

 

漢方では食材を、『体を温める作用のある食材』と、

『体を冷やす作用のある食材』と、

『温める作用も冷やす作用もない食材』とに、分けている。

夏野菜のトウモロコシは、『平』。

体を温めもしないし、冷やしもしない。

 

 

 

 

夏野菜のキュウリは、『涼』。

ちょびっと冷やす。

『清熱 せいねつ』といって、体にこもった熱をとる作用がある。

 

 

 

 

夏野菜のトマトは、『微寒(びかん)』。

『涼』よりは冷やすが、『寒』ほどは冷やさない。

『解暑清熱 げしょせいねつ』といって、

体にこもった余分な熱をとり夏バテを解消する。

夏野菜は体を冷やす作用のものが多い。

夏でも冷房の影響で体が冷えている場合、

冷やす作用のある食材をとりすぎると、より体が冷えちゃうよ!

 

 

さてさて、本題に入ろうかな。

口から取り込まれた飲食物は、まず胃に送られる。

空腹時の胃は約200mlの大きさ。

飲食物が入ると約1~1.5Lまで膨らむ。

毎分約3回の蠕動(ぜんどう)運動が始まり、

胃の中の飲食物は撹拌され、

胃液と混じって粥状になる。

一日の胃液の分泌量はなんと2.5L!

 

 

 

赤いラインは、『足陽明胃経』という経絡。

黒目の下から始まり、顔、体幹前面、太ももの前面、

むこうずねを下り、足の人差し指で終わる。

経絡上にツボは片側45個!

かなり多い。

この経絡は胃にもつながっている。

東洋医学でも『胃』の重要な働きは、飲食物の腐熟。

 

 

 

 

赤い矢印は、『足三里』というツボ。

膝(赤い花のシール)の下にある。

黄色のラインが、『足陽明胃経』。

胃痛、消化不良、食欲不振など胃のトラブル時には、

『足三里』に反応が出やすい。

このツボを鍼やお灸で刺激すると、

滞っていた経絡の流れが改善し、

エネルギーと栄養分を充分に胃へも送れるようになり、

胃や腸など消化器の働きがアップし、症状もやわらぐ。

症状のある部位から離れたツボをよく使うが、

経絡という概念があるからなんだなぁ…。

 

 

胃と表裏関係にあるのが、『脾』。

西洋医学の『脾臓』の働きは、赤血球の貯留、

古い赤血球や血小板の破壊、リンパ球の産生など。

東洋医学の『脾』の重要な働きは、胃とともに飲食物を消化し、

栄養源を作り出し、運搬すること。

 

 

 

足太陰脾経(あし・たいん・ひけい)。

足の親指から始まり、脚の内側、体幹前面を下り、

胸部側面で終わる。

ツボは片側21個。

この経絡は脾にもつながっている。

胃と同様に、消化器のトラブル発生時に、

この経絡にあるツボを使う。

 

 

脾は水分を運搬する働きもある。

体内の水分がたまりすぎてむくむとき、

ここにあるツボに鍼やお灸をして、水分代謝を整える。

 

 

『統血作用』も脾の重要な働き。

統血とは、血を統轄(とうかつ)し、正常に循環させ、

体外に漏れ出ないようにすること。

そのため、月経過多(月経量が多い)、

不正出血(月経期間以外の出血)など、

血の巡りにかかわる婦人科の症状には、この経絡のツボを使う。

 

 

 

 

赤い矢印は、『血海 けっかい』というツボ。

膝の上にある。

黄色のラインが、『足太陰脾経』。

東洋医学では、経絡やツボの特徴を地形に例えることがある。

本流の川の水が海に集まるように、血がこのツボに集まる。

それだけ、『血の巡りには重要なツボ』ということがうかがえる。

 

 

おおーっ!

12個の臓器のうち、残るはあと4個!

もうちょっと、この特集におつきあいください!!!

 

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